Switch/PS4『The Last Campfire』感想|キャンプファイアーに希望の炎を。幻想的な探索パズル
The Last Campfire/1480円(Switch)1430円(PS4)
「No Man’s Sky」の開発スタジオが手掛けたDL専用ゲームということで気になっていた作品です。
No Man’s Sky自体は序盤だけ遊んでそれきりなのですが…!
あのちょっと孤独を感じる空気感は大好きで、また遊び直したいと思っています。
今作もどこか切ない雰囲気が魅力の作品でした。
舟で旅をしていたエンバー族たち。
しかしその途中に遭難してしまい、一人のエンバーは他の仲間達とはぐれてしまいます。
彼が目を覚ましたのは不思議な洞窟の中でした。彼は仲間達を助けるため、そして故郷へ帰るために旅立ちます。
エリアのあちこちにある仕掛けを解きながら先に進み、他のエンバーを探していきます。
各地には希望を失って動けなくなった状態(フォーローン)になったエンバー達がいます。
エンバー達に触れるとパズルマップに移動。パズルを解いて魂を解放することで彼らを救うことができます。
魂を救ったエンバーはエリアの中央にあるキャンプファイアーに集まります。そのエリアにいる4人以上のエンバーを救うと次のエリアに進むことができます。
パズルはスイッチを押して足場を切り替えていくものや、
風を避けながら火を消さないように運ぶものなど。
色々なバリエーションがあって飽きずに楽しめます。
最初は簡単なパズルが多いですが、段々難易度が上がっていきます。後半は少し難しいものの、試行錯誤すれば解けるレベルなので全体的に丁度いい難易度だと思いました。
エンバーは最低4人助ければ先に進めるので、解けないパズルがあってもストーリーは進められるようになっているのが良かったです。
また、まだ助けていないエンバーについてはキャンプファイアーで場所のヒントを聞くことができるため詰まりにくくなっています。
収集要素として、各地にある放浪者が書いた日記の切れ端「忘れられたもの」を集める要素があります。
これも少し頭を使う場所に置かれていて、集めるのが楽しい。
画面の左上に、そのエリアにある「忘れられたもの」の数が表示され、入手したかどうか一目で分かるので親切だと思いました。
グラフィックも綺麗で、小さい体で動き回るエンバーは可愛らしく癒されます。
ちょっと薄暗い場所が多いですが、その分炎や光の美しさが際立っていて幻想的。
エンバー族がメインの物語ですが、圧倒的な存在感の「森の王」やカメの料理人など、各エリアにいるエンバー以外のキャラクターはどれも個性が際立っていて印象に残りました。
希望を取り戻した仲間をキャンプファイアーに集めるというコンセプトも素敵ですね。
気になったのは日本語訳。
意味は通じるものが多いですが、言い回しが固く、口調が統一されていない部分もあって違和感がありました。
哲学的、抽象的な台詞が多いので、余計「?」となる場面も。
ストーリーも感動的なようでいてフワッとした内容のため、あまり心に響きませんでした。雰囲気は良いだけに残念。
またオートセーブですがセーブ中の表示が出ないため、ちゃんとセーブできているのか不安になることが何回かありました。
全てのエンバーを助けるまで遊んで6~7時間 くらい。
ストーリーや翻訳部分で少し気になる点はありましたが、幻想的な雰囲気やパズル面は楽しめました。
静かな世界観で探索やパズルを楽しみたい方にはおすすめできる作品だと思います。