ノートの切れ端

遊んだゲームの感想などを書いてます。

Switch/PS4『AI:ソムニウム ファイル』感想|"アイ"の火は消せない!やりたかったADVがここにあった

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www.spike-chunsoft.co.jp

打越鋼太郎さんが手掛ける新作ということで、ZERO ESCAPEシリーズが好きな私としては発売前から楽しみにしてた作品です。
しかし色々な話題作と発売時期が被っていたのもあり、結局買ってから1年近く未開封のまま寝かせることに…
昨日やっとクリアしました。積んでてごめん!すごく良い作品でした…!

 

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ある夜、廃墟となった遊園地で、メリーゴーランドに乗せられた女性の死体が発見された。
その死体には大きな特徴があった。左目が「くり抜かれて」いたのだ。
警視庁の特殊捜査班「ABIS」の捜査官である伊達が現場に向かうと、そこで殺されていたのは彼がよく知る人物だった。
しかし、この奇妙な事件はこれから起こる悲劇の始まりに過ぎなかった…。

 

あらすじやメインビジュアルから、暗いゲームなのかな?と思いましたが、実際はギャグ要素がふんだんに盛り込まれた明るいゲームでした。もちろんシリアスなところはシリアスで、メリハリは効いてると思います。(ギャグの比重がだいぶ重いけど)
CERO:Z指定なのでグロテスクな描写が所々あります。プレイ前はグロすぎて遊べないのでは…と不安だったのですが、そこまでではなかったので安心しました。何回かウッ…とはなったけど!
SF展開も楽しめ、キャラクターみんなに愛着が持てて、読後感もすっきりしていて…まさにこんなADVがやりたかった!と思える内容でした。

 

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主人公の伊達 鍵(だて かなめ)は、片目が義眼の刑事。この義眼には、超高性能なAIが搭載されています。
名前は「アイボゥ」。時には伊達の眼窩から抜け出して自分で動いたり、話したり…様々な捜査の手助けもしてくれる、心強い「相棒」でもあります。

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メインとなるのは様々な場所を調査し、証拠を集めてストーリーを追う捜査パート。
ストーリーの合間に、夢の世界でアイボゥを操作し、手がかりを探すソムニウムパートが挟まります。

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捜査パートでは背景のあちこちを調べることができ、伊達や他のキャラがコメントしてくれます。隅々まで調べるのが好きな自分としてはかなり嬉しい!隅の方にある小さな置物にもちゃんと反応します。

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そして次から次へと繰り出される小ボケの数々!
ひどすぎる下ネタや、何じゃそりゃと言いたくなるようなオヤジギャグまで…とにかくキャラがボケまくります。

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伊達さん、見た目はめちゃくちゃイケメンなのに中身のアホっぷりがすごい…。どんな思考回路してんだ!と突っ込みたくなります。
いや、イケメンだからこそおっぱいとかパンティとか言っても許されてる感がありますね。ボイス付きでガンガン下ネタ言います。メインビジュアルからはこんなキャラだなんて想像もつかないよ!
ただ、ふざけた事ばかり言ってても決めるときはビシッと決めるので、やっぱり格好いいなぁ~と思います。上の画像だと説得力ないけど。

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小ネタの密度が凄く、スパチュン作品のネタや他のゲームのネタも多数出てきます。
このギャグ部分(特に下ネタの多さ)に関しては合わない人もいそうですが…私はめちゃくちゃ楽しめました。久々にゲームで声出して笑ったよ!

 

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メニューから読むことができる「補記」には用語の解説が載っています。中には制作の裏話も書かれており、読んでて楽しいです。
そしてこんなところでも小ボケをかましてくるので徹底されてる…。

 

対象者の夢の中に潜るソムニウムパートでは、アイボゥを操作して手がかりを探すことになります。

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夢の中ではアイボゥも人間の姿に。
伊達からは甘エビとか言われてましたが、このアイボゥのデザインかなり好きです。可愛い。

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アイボゥには「スイッチを押せ」「開けろ」といった指示を出すことができ、夢の世界の仕掛けを動かしていきます。
中には「タックルしろ」「叫べ」といった一見ふざけた指示も。

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選んだ後の伊達とアイボゥのやり取りがどれもいちいち面白いので、全部見たくなります。
ただ、ソムニウムパートには制限時間があり、動いたり指示を出す度に残り時間が減っていきます。
各チェックポイントから再開することはできますが、リトライは3カウントまでという制限付き。それを超えると最初からやり直すことになります。
(チェックポイントを1つ戻ると1カウント、2つ戻ると2カウントという風に増えていく)
その仕様もあって、全部の指示を試すのはなかなか大変…途中からは面倒臭さのほうが強くなってしまいました。せっかく面白い会話が多いのに勿体ない感じがします。

また、Switchの携帯モードでやっていたせいか、ストーリーの途中に回想が挟まると読み込みに5秒以上かかる事が頻繁にありました。重要な場面でロードが長いのは結構気になりました。Switchのスペック上、ある程度は仕方ないのかもしれませんが…。

 

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ストーリーはマルチエンディングになっています。それぞれのルートで少し謎が解け、また新たな謎が残り…少しずつ真相に近づいていく感じがすごく面白かったです。
各ルートで一気に物語が動き出す瞬間があり、そこからは止め時を失います。

過去作のZERO ESCAPEシリーズは、面白いけどSF部分の展開がぶっ飛んでいた印象でしたが、今作はSF要素もすんなり入ってきて理解しやすかったです。
凄惨な事件をメインに扱ってますが、その奥にあるのは様々な形の「愛」の物語。感動するシーン、ほっこりするシーンも沢山あります。
エンディングもめちゃくちゃ良かった…!

 

開発者インタビューでは続編も作りたいと言ってましたが、どんな感じになるんだろう…。伊達さんの他にも5人Psyncerがいるって言ってたから、その人達が主人公になるのかなぁ…とか考えてみたり。
もちろん伊達とアイボゥのコンビもずっと見ていたい!

登場キャラクターの一人、ネットアイドルのあせとんちゃんは実際にTwitterYoutubeをやっており、現在も更新され続けています。

twitter.com

ゲームをクリアして私も彼女のファンになってしまいました…「虹ノ矢ハ折レナイ」大好きです。
今は続編に思いを馳せながらあせとんちゃんの活躍を見守りたいと思います。

体験版も配信されてるので、1回はこのノリを体験してほしい…!本当にいいゲームです!